2025.10.03 NEW
「釣りを始めてみたいけれど、難しそうでなかなか一歩が踏み出せない」
そんな方にぴったりなのが、海辺から気軽に楽しめるキス釣りです。
キス(シロギス)は、砂浜や堤防など身近な場所から狙える魚で、釣りの経験がない方でも比較的簡単に釣果が得られるため、初心者の入門に最適なターゲットといわれています。
また、キスは見た目が美しく、クセのない白身で味も抜群。てんぷらやフライ、塩焼きなど、家庭でも手軽に美味しくいただける点も人気の理由です。
本記事では、「キス釣りに挑戦してみたい!」という方に向けて、釣れる時期や時間帯、初心者向けの道具選び、基本の釣り方、エサの付け方、アタリの見方までを分かりやすく解説します。
初めてでも安心してチャレンジできるよう、実践的なアドバイスも交えて丁寧にご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
初めて釣りに挑戦するなら、「キス釣り」がおすすめです。
シロギスは日本各地の海岸で広く釣れる魚で、波打ち際から気軽に狙えることから、初心者やファミリー層にも人気があります。
道具も比較的シンプルで、仕掛けの準備や釣り方も難しくないため、誰でも手軽に始められるのが魅力です。
さらに、キスは美味しい白身魚としても知られており、自分で釣った魚を料理して味わう楽しみも格別です。
このセクションでは、そんなキス釣りの魅力と、釣りデビューにぴったりな理由をわかりやすくご紹介します。
キス(正式にはシロギス)は、全長15~25cmほどの細長い魚で、銀白色の体と黄色みがかったヒレが特徴です。
主に浅い砂地に生息しており、堤防や海岸から少し投げるだけでも釣れるため、初心者や子どもでも楽しめる人気のターゲットです。
また、釣りの対象として人気が高い理由のひとつは、その食味の良さです。
クセのない白身で、てんぷらやフライ、塩焼き、刺身など、さまざまな料理に合います。
特に釣りたては身が締まり、香りも豊か。
「釣って楽しい」「食べて美味しい」を両方楽しめるのが、キス釣りの大きな魅力です。
キス釣りは、釣りの経験がない方でも始めやすい釣りのひとつです。
基本は「ちょい投げ」や「遠投」と呼ばれるスタイルで、仕掛けを投げて待つだけというシンプルさが魅力です。
操作も難しくなく、複雑な仕掛けやエサの扱いも少ないため、釣りのハードルがぐっと下がります。
また、シロギスは群れで行動する性質があり、魚が近くにいれば連続で釣れることも珍しくありません。
1日で10匹以上釣れることもあり、アタリが多い分、「釣れた!」という喜びを味わいやすいのもポイントです。
特に初心者にとっては、実際に釣れる体験ができることで楽しさを実感しやすく、自然と上達にもつながります。
さらに、釣り場は波の穏やかな砂浜や堤防が中心で、足場が安定しているため安全に楽しめます。
準備する道具も比較的少なく、費用も抑えられるので、これから釣りを始めたいという方にもオススメです。
キス釣りは、小さなお子さんや釣りに不慣れな家族とも一緒に楽しめる釣りとして人気です。
足場の良い海岸や波止場から釣れるため、安全性が高く、海水浴やピクニック気分で釣りができます。
難しい操作が必要ないので、子どもでも「釣れた!」という喜びを体験しやすく、家族の思い出づくりにもぴったりです。
また、釣ったキスをその日のうちに家で調理して楽しめるので、「釣って、食べて、学ぶ」という貴重な体験ができるのも魅力です。
レンタル釣具のある施設やファミリー向けの釣りイベントなども増えており、キス釣りは初めての釣りとしても無理なく挑戦できるジャンルと言えるでしょう。
キス釣りのハイシーズンは、初夏〜初秋(5月〜10月)です。
中でも6〜7月は、産卵前のキスが浅場に集まりやすく、岸からでも狙いやすい時期として特に人気があります。
さらに、秋口には数釣りがしやすくなるため、キス釣りをタイミングと言えるでしょう。
水温が徐々に上がり始め、キスが浅場に寄ってくる時期です。
地域によっては3月後半からポツポツと釣れ始め、4月〜5月にかけて本格的なシーズンインを迎えます。
まだ群れの規模は小さめですが、型の良い個体が釣れることもあり、静かに楽しみたい方におすすめです。
キス釣りの最盛期。岸近くの浅場に群れが集まりやすく、数釣りが期待できる時期です。
特に朝夕の涼しい時間帯は活性が高く、初心者でも釣果が出しやすくなります。
日中は暑さ対策が必要になりますが、海水浴と組み合わせたレジャーとしても人気があります。
水温がゆるやかに下がり始めるこの時期も、安定した釣果が望めます。
夏に比べて釣り場も空きやすく、比較的のんびり楽しめるのが特徴。
群れの密度が高くなることもあり、数釣りがしやすいシーズンでもあります。
過ごしやすい気候で、釣り初心者にとっても快適な時期です。
水温が下がり、キスは深場へ移動するため、陸からの釣果は大きく落ち込みます。
釣れないわけではありませんが、遠投が必要になったり、釣れる時間帯が限られたりと、難易度は高めです。
初心者の方にはやや不向きな時期となります。
投げ釣りに慣れた経験者にとっては、20cm前後の大型のキスが狙える魅力的な時期でもあります。
数こそ出ませんが、一発大物の可能性があり、魚の引き味も強くなります。
静かな釣り場でじっくり狙う「通好みの釣り」ができるのも、冬ならではの楽しみです。
キス釣りは早朝と夕方の時間帯に特に釣れやすいとされています。
朝は日の出から8〜9時頃、夕方は16時頃から日没前までが「時合い」と呼ばれるチャンスタイムです。
この時間帯はキスの活性が高く、浅場に寄ってくるため、初心者でも釣果を出しやすくなります。
また、潮の動きも釣れ具合に大きく関係しています。
特に「上げ潮(干潮から満潮へ向かうタイミング)」はキスがエサを求めて活発に動く時間帯です。
逆に、潮が止まっている時間や干潮時は活性が落ちやすく、釣りにくくなる傾向があるため、初心者は上げ潮時がオススメです。
気温の上がる日中は魚の活性が下がることもあり、また人出も多くなるため、朝マズメ(夜明け直後)は静かに楽しめる狙い目の時間帯です。
時間と潮の動きを組み合わせることで、より効率的に釣果を狙えるようになります。
釣りに行く前は、天気と合わせて潮見表もチェックしておくとよいでしょう。
キス釣りを始めるにあたって、何を準備すればよいのか分からず不安に感じる方も多いでしょう。
しかし、キス釣りは比較的シンプルな釣りで、必要な道具も多くありません。
最低限の道具をそろえるだけで、十分に楽しむことができます。
ここでは、キス釣り初心者に向けて、竿・リール・仕掛け・エサ・ルアーなど、基本となる道具の選び方やポイントをわかりやすく解説します。
キス釣りに使う竿は、「投げ竿(ちょい投げ用)」や「ライトタックルロッド」など、軽くて扱いやすいものが最適です。
初心者の方には、2.4〜3.6メートル程度の振り出し竿(仕舞寸法が短くて持ち運びやすいタイプ)がおすすめです。
長すぎると扱いが難しく、短すぎると飛距離が出ないため、バランスが大切です。
リールは、スピニングリールの2500〜3000番台が標準的です。
軽量で操作しやすく、糸の出し入れもスムーズなので、初心者でも扱いやすい仕様になっています。
PEラインやナイロンラインを100メートル前後巻いておけば、キス釣りに十分対応できます。
竿とリールの相性や、ご自身の体格・釣りスタイルに合ったものを選ぶことが、釣りの快適さや釣果にも直結します。
実際に手に取って試してみたり、店舗スタッフに相談して選ぶのも安心です。
とくに初めて購入する際は、重さ・長さ・持ちやすさなど、細かい感覚を確かめることをおすすめします。
キス釣りの仕掛けは、シンプルながらも釣果に直結する重要なポイントです。
一般的に使われているのは「天秤仕掛け」と呼ばれるタイプで、オモリと複数の針を組み合わせ、海底付近を広く探れるようになっています。
初心者でも扱いやすく、ちょい投げ〜遠投スタイルに幅広く対応できるのが特徴です。
中でも、初心者におすすめなのが市販の2本〜3本針の完成仕掛けです。
針とハリスがセットになっており、パッケージから出してすぐ使えるため、結び方に不安がある方でも安心です。
針のサイズは7〜9号が標準で、キスの口にもよくフィットします。
天秤仕掛けに使われるオモリとして定番なのが「ジェット天秤」です。
ジェット天秤は、げ釣り用のオモリの一種で、オモリの後ろにV字型やスプリング状のアームが付いた形をしています。
仕掛けの絡みを防ぎ、底を引きずりながら広範囲を探れるため、初心者でも遠くに投げやすく、キス釣りに最適なアイテムです。
ジェット天秤の重さは5号〜10号程度が目安です。
潮の流れが強い場所では重め(8〜10号)、穏やかな砂浜では軽め(5〜6号)を選ぶと快適に釣りが楽しめます。
オモリの重さによって飛距離や操作感が変わるため、釣り場の状況に応じて調整するのがコツです。
なお、針の数が多いほど一度に複数のキスを狙える可能性がありますが、初心者のうちは針の数は少なめ(1〜2本)がおすすめです。
慣れてきたら針数を増やしたり、自作仕掛けに挑戦するのも楽しみのひとつです。
キス釣りでは、生きエサ(虫エサ)が基本となります。
もっともポピュラーで初心者にも扱いやすいのが、イシゴカイ(ジャリメ)やアオイソメといったエサです。
これらは釣具店で簡単に手に入るうえ、キスの食いつきも非常によく、安定した釣果が期待できます。
特におすすめなのは「イシゴカイ」です。
細くて柔らかいため針に刺しやすく、キスが好むサイズ感で初心者でも扱いやすいのが魅力です。
一方でアオイソメは太めで針持ちが良く、遠投時にもエサが外れにくいため、風が強い日や波がある場面でも重宝します。
エサの付け方にもポイントがあります。
長く付けすぎるとキスがくわえても針にかかりにくくなるため、1〜2cmほどの短めカットで針先をしっかり出すのが基本です。
複数本の針を使う場合は、それぞれの針に同じようにエサを付けることで釣果が安定しやすくなります。
どうしても虫エサに抵抗がある場合は、人工エサ(ワームタイプ)や練りエサを試してみるのも選択肢のひとつです。
ただし、生きエサに比べてやや釣果が落ちる傾向があるため、最初は虫エサに挑戦してみることをおすすめします。
キス釣りといえば虫エサが一般的ですが、ルアーでもキスを釣ることは可能です。
特に「マイクロジグ」や「ワーム系ルアー(ソフトルアー)」を使った釣りが近年注目されており、手が汚れにくく、準備や片付けも簡単なため、虫エサに抵抗がある方やお子さんにも人気があります。
ルアー釣りの場合は、ライトゲーム用のアジングロッドやメバリングロッドなどでも対応可能です。
3〜10g程度のルアーを使い、底をゆっくりズル引きする動作でキスを誘います。
ワームはストレート系の細めのタイプが好まれます。
ここで、エサ釣りとルアー釣りの違いを簡単に整理しておきましょう。
* エサ釣りは本物のエサ(イシゴカイやアオイソメ)を使い、匂いや味で自然に魚を誘うため、安定した釣果が出やすいのが特徴
* 一方、ルアー釣りは、見た目や動きで魚の反射的な食いつきを狙うスタイルで、テクニックが必要なぶんゲーム性が高く、慣れてくるとより一層楽しめる
ただし、ルアー釣りはアタリがあっても針にかかりにくいことがあり、釣果の安定性ではエサ釣りにやや劣る面もあります。
特に活性が低い日や深場では、虫エサの方が反応が良い傾向にあります。
まずはエサ釣りから始めて、釣りに慣れてきたらルアーでのチャレンジも取り入れていくと、楽しみの幅が広がるでしょう。
道具や仕掛けの準備が整ったら、いよいよキス釣り本番です。
キスは釣り方がシンプルなぶん、ちょっとしたコツや動き方の違いで釣果が大きく変わる魚でもあります。
基本の動作をしっかり押さえれば、初心者でもしっかりと釣果を上げることができます。
キス釣りでは、正しく仕掛けをセットし、狙った場所へ投げられることが釣果につながります。
とはいえ、難しい技術は必要なく、基本を丁寧に行うことが一番の近道です。
まず仕掛けのセットは、以下の3ステップで完了します。
※サルカンは、釣り糸同士や、釣り糸と仕掛けをつなぐための小さな金属パーツ
市販の完成仕掛けを使えば、すでに針・ハリスがセットされているので、複雑な結び方は不要です。
針先が外に出ているか、エサがしっかり付いているかを最終チェックしておきましょう。
次に、キャストの基本です。
「キャスト」とは、竿を振ってオモリと仕掛けを沖に向かって飛ばし、魚がいる場所へ落とす動きのことです。
最初は「ちょい投げ」で十分です。竿を後ろに軽く振ってから、前方へゆっくりと振り抜くイメージで投げましょう。
無理に遠くへ飛ばす必要はありません。10〜20メートルほど先の浅場でも十分にキスは狙えます。
投げたあとは、糸を少し張った状態でアタリを待ちます。初心者のうちは、竿先の動きや手元の感覚に集中することが大切です。
キス釣りでは、「仕掛けを投げてそのまま待つ」だけでも釣れますが、少し仕掛けを動かしてやることで魚の食いつきが良くなることがあります。
これを「アクションをつける」と言います。
基本的なアクションは、海底をゆっくりとズルズル引いてくる「ズル引き」という方法です。
リールを少しずつ巻いたり、竿をゆっくり手前に引いたりして、エサが自然に動いているように見せることで、キスの興味を引きます。速すぎると不自然になってしまうため、「ゆっくり丁寧に」がポイントです。
アタリ(魚がエサをくわえた反応)は、「コツコツ」や「ブルブル」といった小刻みな振動として竿先や手元に伝わります。
最初はわかりにくいかもしれませんが、回数を重ねるうちに感覚がつかめるようになります。
アタリを感じたら、焦らずに少し待ってからゆっくり合わせるのがコツ。
特に複数本針を使っている場合は、1匹目がかかった後に少し待つことで、同時に複数匹を釣る連掛けにつながることもあります。
繊細なアタリを逃さずキャッチするためには、糸を張りすぎず緩めすぎず、適度なテンションを保つことが大切です。
風が強い日や波がある日は、竿先をよく見てアタリを判断しましょう。
初めてキス釣りに挑戦する際には、ちょっとした失敗で釣れなかったり、トラブルが起きたりすることもあります。
ですが、よくあるミスを事前に知っておくだけで、釣果も楽しさもぐんとアップします。
失敗を経験と捉え、ひとつずつ解決しながらステップアップしていきましょう。
仕掛けが絡まる・ぐちゃぐちゃになる
アタリがわからず見逃す
エサがすぐ取れてしまう
投げた距離ばかり気にする
キス釣りは、釣り初心者でも始めやすく、釣って楽しい・食べて美味しい魅力が詰まった釣りです。
必要な道具はシンプルで、砂浜や堤防など身近な場所からでも気軽にチャレンジできるため、ファミリーフィッシングや休日のレジャーにもぴったりです。
キス釣りが「難しそう」と感じていた方も、まずはちょい投げで1匹釣る楽しさをぜひ体験してみてください。
釣れた喜びはきっと想像以上で、次の一匹が待ち遠しくなるはずです。
道具選びや釣り場の相談など、気になることがあれば、お気軽にトビヌケスタッフにご相談ください。